久高島(沖縄県)の猫たち・アクセス・宿泊

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久高島

久高島(くだかじま)は、沖縄県南城市の沖あい約5kmに浮かぶ、人口260人、周囲8kmの細長く平坦な島です。

沖縄の南部には、神話に由来する聖地が多いです。久高島も聖地のひとつで、琉球民族の始祖が天からこの地に降臨したという伝説があります。神の島とも呼ばれます。

そして、久高島はまた、猫の島でもあります。

久高島の旅行記

久高島へのアクセスと、観光スポット、島で出会った猫たちを紹介します。まずは島へのアクセスから。

久高島へのアクセス

久高島へは、那覇空港からモノレール、バス、船を乗り継いで行きます。

わたしの旅行スケジュール

わたしの実際の旅程はこうでした(*現在はバスもフェリーも時刻が変わっています)。

【往路】
7:21
 那覇バスターミナル
⇩ 🚌
8:17 安座真サンサンビーチバス停
↓ 徒歩移動
9:00 安座真港
⇩ 🚢
9:15 久高島
【復路】
16:30
 久高島
⇩ 🚢
16:55 安座真港

このように久高島に7時間も滞在したわけですが、ちょっと長すぎました。

これから行かれる方は、午後早めの便で沖縄本島に戻り、近くの斎場御嶽(せーふぁーうたき)を見学するプランをおすすめします。

以下、詳しい情報をご紹介します。

那覇空港から那覇バスターミナルへ

久高島訪問の起点は那覇バスターミナルです。

飛行機で那覇空港に着いたら、空港ビル2階直結の駅からモノレール(ゆいレール)に乗り、5つ目の旭橋駅で下車。所要時間11分。料金は270円です。

旭橋駅の改札をでたら、そのまま歩道橋を渡って、バスターミナルまで徒歩2分です。

那覇バスターミナルから安座真港へ

県立図書館が入っている新しい白いビルの1階がバスターミナルになっています。

久高島には食堂がありますが、お弁当を持参するなら、バスターミナル併設のファミリーマートが最後のコンビニなので、ここで調達してください。飲み物は、島に自販機があります。

7番乗り場から「338番 斎場御嶽線」または「38番 志喜屋線」に乗車します。本数が少ないので注意してください。

東陽バス公式HP 時刻表

わたしが乗車した平日7時時台のバスは、通勤通学の流れに逆行するのでガラガラでした。乗車時間は約1時間。料金790円。

那覇市内を抜け、50分ほどで左側に海が見えてきます。そこからさらに数分ほど走った「安座真サンサンビーチ入口」のバス停で下車すると、目の前が港です。

桟橋までは坂を下って5分です。

安座真港から久高島へ

安座真港から久高島へは、フェリーと高速船が交互に出ています。

料金 所要時間
フェリー 680円 25分
高速船 770円 15分

わたしは高速船で島に渡り、フェリーで戻りました。高速船は船室にカンヅメなので、沖縄の海風に吹かれるにはフェリーがおすすめです。

時刻表はこちら。

沖縄本島発 久高島行 時刻表

1便 8:00 フェリー
2便 9:30 高速船
3便 11:00 フェリー
4便 13:30 高速船
5便 15:00 フェリー
6便 17:00 高速船

久高島発 沖縄本島行き 時刻表

1便 8:30 高速船
2便 10:00 フェリー
3便 12:00 高速船
4便 14:00 フェリー
5便 16:00 高速船
6便 17:00 フェリー

*念の為、船会社の公式サイトも確認してください。

久高海運 久高島フェリー

*毎年5月下旬から7月上旬にかけて、船舶の定期検査のため減便になります。運行状況は公式ツイッターの告知を確認してください。

久高海運 公式ツイッター

公式ツイッターは年間をとおして毎日更新されています。欠航情報もこちらで確認できます。

久高島での過ごし方

久高島での過ごし方について、ポイントごとに紹介します。

レンタサイクル

久高島についたら、まず自転車を借りてください。自転車なしでは久高島を楽しめません。

レンタサイクルは港の周囲に3店舗あります。おすすめはフェリーのチケット売り場併設のレンタサイクルです。ほかの店よりキレイな新しい自転車があります。

ピカピカのブリジストンの自転車は早い者勝ちです。島に上陸したら桟橋からレンタサイクル店に直行しましょう。なお、島は平坦なので変速機付きの自転車はありません。

レンタサイクルの料金表です。

わたしは一日コースでレンタルしました。

食事・トイレ

食堂は港の近くに3件あります。入り口に猫が待機しています。ガラス扉に「猫が入らないようお気をつけてお入りください」と書いた紙が貼ってありました。

旅行ガイド等で一押しの「とくじん」は、島の地元料理も楽しめる小奇麗な店です。定食各種、麺類もあります。

とくじんの営業時間
昼 11:30~15:00
夜 17:00~19:00(ラストオーダー)
沖縄そば650円、各種定食750円~2000円

わたしは、糖質制限ダイエット中なので、定食は避けて、島の食材を使った単品料理を2つ注文してみました。

左の皿は「島のもの天ぷら」(550円)。黒っぽく見えるのはモズクです。沖縄県は日本のモズクの9割を生産しているそうです。

右は「ニガナの和え物」(550円)です。ニガナとは、久高島の海岸に自生する野草で、お祭りの食事に欠かせない食材なのだそうです。

その他、沖縄の郷土料理である、海ぶどう丼、イラブー汁御膳(ウミヘビの料理)なんてのもありました。ちなみにイラブー汁御膳は一人前2000円。ちょっとしたごちそうですね。

もう一軒、やや簡素な建物の「けい」は、ゴーヤチャンプル(600円)や沖縄そば(500円)などの素朴な食事ができます。

本土から来た旅人にとっては、ゴーヤチャンプルでも十分に地元料理ですよね。

トイレは、フェリーのチケット売り場と食堂に水洗トイレがあります。トイレットペーパーもちゃんとあります。

集落内を散策

旅人の目には、集落それ自体が、沖縄らしさいっぱいの魅力的な観光地です。石積みの塀に挟まれた路地、門柱のシーサー、赤い花。沖縄初体験のわたしは、これだけで大満足です。

集落内には民族信仰に関連する場所がいくつあります。こちらは、12年ごとの重要な祭祀「イザイホー」がおこなわれる「久高殿」という場所です。

後ろの中央の建物が神殿、向かって右が民族の始祖を祀るシラタルー拝殿、向かって左は捕獲したイラブー(ウミヘビ)を燻製にする小屋。

久高島には古来からの独自の習俗や神事がいまでも残っており、それを研究している専門家もいるそうです。

宿泊

島には宿泊施設があります。

立派な鉄筋コンクリート造りの「久高島宿泊交流館」(料金表はこちら) Tel 098-835-8919

民宿「SAWA」(4000円〜) Tel 098-948-1630

そして、島で一番リーズナブルな宿である郵便局。

この郵便局の後ろに小さな部屋があって、そこに泊まれます(素泊まりのみ)。局長さん(?)に宿代を聞いたら、素泊まり3000円とのことでした。電話で予約できます。

久高島簡易郵便局 Tel 098-948-2236

局長さんは気さくな雰囲気の方だったので、気軽に問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

海、浜辺、森

島の集落は島の南端にあります。中部、北部に住民はおらず、森になっています。中部の森「フボー御嶽」は聖地なので立入禁止です。

島を一周する未舗装道路があり、自転車ならゆっくり走って1時間ほどでぐるりと一周できます。ガタガタ道を頑張って走りましょう。

東海岸にはところどころ海岸に降りる小道があり、それぞれの浜辺に名前がついています。こちらは星砂が見つかる「ウパーマ浜」。

ただし、久高島は神の島なので、自然物は草一本、貝殻ひとつでも持ち出し禁止です。星砂を持ち帰ると、幸運ではなく神の怒りが付いてくるのでご注意を。

西海岸にはロマンスロードと名付けられた海沿いの遊歩道があります。ここから見下ろした海の透明度が印象的でした。異なる色調の青が重なって美しいですね。

島の北端は、太平洋に突き出した岬になっています(カベール岬)。外海の強い波が岩に打ち付けて、高い飛沫を吹き上げています。

岬に通じる道は、まっすぐの一本道です。人がいないタイミングならインスタ映えする写真が撮れそうですが、みんな人がいなくなるのを待つので、なかなか難しいところです。

久高島の猫たち

久高島ではたくさんの可愛い猫に出会えました。

猫がいるのは人が住む集落のなかだけです。集落の北西部分、郵便局や商店(2件あります)があり住戸が密集しているエリアが猫スポットです。

こういう感じで、人を気にすることもなく、トコトコ歩いています。

こちらは午前中の猫の集会。港から郵便局に向かう途中で見かけました。見るからに「一族」っぽいですね。

猫たちは、昼間は涼をとりにどこかに隠れてしまいます。猫散歩をするなら午前中がおすすめです。

耳たぶの切り欠きは、たぶん不妊手術済みのマーク。

強い日差しに映える三毛猫。

自然石の塀と、飛び上がるキジトラ。

ハチワレも、たくさんいました。

茶色い筋がきれいに出ていますね。食料と気候に恵まれているからでしょうか。

久高島の猫は、ものすごく人懐っこいわけではありませんが、人を避けるわけでもなく、適当につきあってくれる感じです。

逃げない子が多いので、写真を撮るのは楽です。

追記:あわせて寄りたい斎場御嶽(せーふぁーうたき)

久高島とあわせて寄りたい有名観光地があります。ユネスコ世界遺産でもある斎場御嶽(せーふぁーうたき)です。

御嶽(うたき)とは、琉球民族の聖地のことで、沖縄の随所に散在します。なかでも斎場御嶽は、久高島に降臨した琉球民族の始祖アマミキヨが作ったとされ、琉球王国最高の聖地です。

公式ページはこちらです。

斎場御嶽公式ページ

斎場御嶽(せーふぁーうたき)の情報は公式ページをご参照いただいたほうがよいので端折りますが、わたしの失敗談のみご参考までに書いておきます。

実は、わたし、斎場御嶽に入場できませんでした。

斎場御嶽の最終入館時刻は17:30ですが、斎場御嶽のチケット売り場は入口から徒歩で10分ほど離れたところにあるため、チケット販売終了時刻は最終入館時刻の15分前です。

最終入館時刻(17:30)ギリギリにチケット売り場に駆けつけたわたしは、あえなくロックアウト。しかたないので、門の前から雰囲気だけ見てきました。

久高島から斎場御嶽というコースで周りたいなら、久高島から午後3時の高速船で本島に戻り、チケット売り場に向かいましょう。安座真港から斎場御嶽までは徒歩で30分ほど。バスなら2停で数分です。

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