男木島の旅行記
香川県の猫の島として知られる男木島に行ってきました。
8月の炎天下だったため、猫はみなどこかの陰に避難中です。道路から見える場所にはいません。島のあちこちを探しまわった挙句、なんとか2匹に会えただけでした。
猫を見に男木島に行くなら、夏休みではなくて、涼しくなった10月頃をおすすめします。
そういうわけなので、この記事では可愛い猫の写真を大量紹介というわけには行きませんが、これから男木島に行く方のために、アクセスや島の観光スポットなどの話題を中心に書いていきます。
高松からフェリーで男木島へ
男木島へのフェリーはJR高松駅から徒歩数分のフェリー埠頭から出ています。
高松駅からフェリー埠頭への行き方は下の地図を見てください。徒歩3分程度です。
港全体の様子や、チケットの買い方等は、こちらの記事を参照してください。
高松の旅客埠頭は、多数の島を抱える瀬戸内の港らしく、多くの埠頭が櫛の歯のように海に向かって伸び、大小の船がそれぞれの目的地に向けてひっきりなしに出港しています。
一番大きな船は、まさに「旅客船」と呼ぶべき堂々たる大型船で、これは小豆島に向かう船です。小さな船は小豆島や直島に向かう高速艇です。
男木島に渡る船は、その中では中ぐらいの大きさの船です。自動車を十台くらいと、乗客250人くらいを一度に運べる立派なフェリーです。
時刻表はこちら。
わたしのこの日の予定スケジュールは、
高松発 8:00 → 男木島着 8:40
男木島 11:00 → 女木島 11:20
女木島 13:20 → 高松着 13:40
です。
定員に余裕があるので、ぎりぎりに行ってもチケットはちゃんと買えます。男木島までは片道510円。帰りは女木島に寄るつもりだったので、片道分のチケットを買って乗船しました。
冷房の入ったキャビンには自動販売機もあります。夏休みだったので子供連れの船客が多く、キャビンは賑やかです。
船は途中で女木島に立ち寄り、続いて終点の男木島に到着します。男木島の集落は港の背後の山腹に広がっていて、船から見ると斜面に広がる村の全景がよく見えます。
男木島に着くも猫には会えず
石垣集落
村の一番高い場所には豊玉姫神社があり、その境内は男木島の猫スポットのひとつです。船を降りたら早速、集落内の急な坂を登って神社を目指しました。この集落には石垣集落という別名があります。名前の由来は、斜面に建てた民家の土台の石垣です。
島の方たちも、この坂を登るのは大変のようです。手押し車を押したおばあさんが、10メートルごとに日陰で休憩しながら、ゆっくり集落の道を登っていきました。
豊玉姫神社は猫スポットのはずだが
わたしも、35度の気温の中、フーフーいいながら急坂を登り、やっと神社にたどり着きました。
が・・・猫が・・・いません。
一匹もいません。
わりと最新の情報を確認してきたのですが、猫がいません。
考えてみれば、この暑さにノコノコその辺を歩いている猫なんて、いるわけないです。猫の常識です。みんな昼間はどこかの陰に避難しているんです。空振りです。
とりあえず、神社から瀬戸内海を望む絶景を写真に収めて、次の目的地、猫スポットの男木漁港を目指します。
男木漁港
男木島には港が2つあります。男木港(フェリーが着く港)から約300メートル離れた男木漁港付近に猫の集団が出没するという情報は、事前に確認済みです。
石垣集落の急坂を降り、男木島小学校の横を通って漁港を目指します。ちなみに、男木島小学校にはプールがありました。まわりが海なのにどーして? なんて思いましたが、いきなり海に放り出すわけにもいかないでしょうからね。文科省の設置基準も関係あるのかな。
さて、村落のはずれの男木漁港にたどり着きました。
が、・・・猫が・・・いません。
船の陰や、堤防の後ろ、倉庫の裏など、探し回りましたが、一匹もいません。
昨年の夏に琵琶湖の沖島を訪問したときと同じです。あのときは陸に上げたボートの下の日陰に隠れるように夏バテの猫がいましたが、男木島漁港には夏バテの猫すらいません。
灯台を見学
猫がいなくては男木島までやってきた意味がないのですが、このまま帰るのもつまらないので、島の反対側にある灯台を見に行くことにしました。男木島の観光スポットと言えば、この灯台ということになっています。
路地ですれ違った島の方に道を聞いて歩き始めました。集落を出ると、あとはずっと一本道です。林の中、右側には海が広がります。暑くなければなかなかの散歩道です。
石垣集落のはずれから、誰もいない小道を20分ほど歩いて、灯台に到着。
男木島灯台は、明治28年に完成した歴史のある灯台で、日本の灯台50選のひとつなのだそうです。
観光スポットのはずですが、だ~れもいませんでした。
灯台の横には資料館があり、無料で開放されていますが、ここも無人です。
資料館の横には自動販売機もあったので、たぶん観光シーズンには人が来るんでしょう。というか、いまがまさにその観光シーズン(夏休み)なんだけど・・・
とりあえず一応の観光はしたということで、来た道を集落に戻ります。島の高台を通る道もあるらしいのですが、フェリーの時間まで余裕がなかったので所要時間がわかっている海沿いの道を戻りました。
往路と同じく、誰にも合わないまま集落まで帰ってきました。往復約40分間、人っ子一人、猫の子一匹、会いませんでした。フナムシは大量に湧いていましたけど。
日が傾けば猫が夕涼みにでてくるかも知れませんが、高松行きの最終便は四時半なので、日帰りの旅では待っていられません。あきらめて次の船で女木島に向かうことにしました。
と、そのとき。
君に会えて良かった。
さらに、
港の近くの草むらにいたこの2匹の猫に会えなかったら、何のために男木島まで来たのかわかりません。付近で何やら作業をしているおじさまの飼い猫のようでした。
季節がよければ、男木漁港と豊玉姫神社にはそれぞれ一群の猫が出没するらしいです。
男木島での2時間の短い滞在は終わり、女木島に渡ります。
男木島への旅のメモ
男木島旅行のベースは高松市です。わたしは、朝8時の船で男木島に渡るために、前日は駅前のビジネスホテルに泊まりました。1泊4000円也。
高松パールホテル
このホテルからフェリー埠頭までは徒歩3分程度です。
朝食
高松港付近で朝食が食べれる場所は少ないのですが、駅前にはコンビニがあり、弁当やおにぎりが買えます。駅構内にもコンビニがあります。
わたしのお勧めは、上のホテルの並びにある「おふくろの味 公楽食堂」。朝7時30分から営業で、朝食セットは確か400円くらいでした。おいしいです。注文すると瞬時にでてくるので、さくさく食べればフェリーの第一便に間に合います。
男木島での飲食
男木島には、港付近と灯台付近に飲料の自動販売機があります。
フェリーのチケット売り場がある港の「男木交流館」は、瀬戸内アートフェスティバルに関連して建てられたアーティスティックなデザインの建物です。男木交流館の中に、おみやげ(ポストカードなど)と軽食、コーヒーなどを売る売店があります。カレーラースやハヤシライスは450円。かけうどん300円など。
男木交流館には冷房が入っているので、島を歩いて暑さでバテたら、ここで休憩できます。
港の鳥居の横にはかき氷屋があります。焼きそばなどの軽食も食べれるようです。
トイレは、男木交流館に清潔な水洗トイレがあります。港以外の場所では公衆トイレはみかけませんでした。
島には旅館や民宿が複数あり、宿泊可能です。
参考リンク:民宿のご案内
最後に、これから男木島を訪問する方に、わたしの心からのアドバイスです。
猫に会いたいなら、真夏(そして真冬も)は避けましょう。