伊豆高原にある猫の博物館に行ってきました。アクセスがバス便なので少し心配だったのですが、思いのほかうまく乗り継げて、便利に往復できました。
猫の博物館
「猫の博物館」という立派な名称ですが、実際、ちゃんとした「博物館」です。
展示室は2階建て。おすすめは1階の「野生猫の世界」です。世界に分布する野生の猫のはく製と、絶滅した野生種の骨格標本が展示されています。
入場料は1300円ですが、HPに載っている割引券をスマホ画面に表示してみせると100円割引になります。
こちらが展示室の案内図。
野生猫の世界(1階)
入り口を入ると、すぐに出迎えてくれるのが巨大なシベリアタイガー。軽自動車1台分くらいある大きな体躯。ド迫力です。いっぽう、展示室奥には、小型の野生ネコたちのかわいい姿が並びます。
大きい野生ネコ
こちらが世界最大のネコ科動物であるシベリアトラ(アムールトラ)。女の子一人くらい簡単に食べられてしまいそうです。
ちなみにウィキペディアによると、シベリアトラはイノシシやヒグマを捕食するとのこと。食物連鎖の頂点にいるわけですね。
こちらは世界各地のトラです。
ネコ科の王者ライオン。
小さな野生ネコ
イエネコの御先祖様である小型の猫たちもいっぱいいました。
広いスペースにジオラマを作って展示してあります。
この子は、北米にたくさんいるボブキャット。アメリカでは、趣味の狩猟の対象になっているそうです。かわいそうに。
ヨーロッパヤマネコ、ステップヤマネコ。
ベンガルヤマネコはアジアでもっとも一般的な野生の猫。日本のイリオモテヤマネコは、ベンガルヤマネコの亜種のひとつです。
この子なんか、このままウチにいても違和感がないです。中央アジアの高地に生息する「マヌルネコ」という種類です。かわいい。
たしかこのリビアネコ(リビアヤマネコ)が、今の街の猫たちの直接の祖先のはずです。
この「野生ネコの世界」は、ネコ科動物の単独展示としては世界一の規模とのこと。現在世界に38種いる野生猫のうち、28種のはく製が展示されています。
野生の猫たちは、保護色であるトラ柄やヒョウ柄ばかり。日本の街でおなじみのブチや三毛や白や黒の猫たちは、人間が人為的に交配させて愛玩用に作り出したものです。唯一キジトラだけが、ご先祖様に近い柄を残しています。
階段を2階にあがると、そうやって人為的に作り出された色柄の生身の猫たちが待っています。
猫ギャラリー、ふれあいコーナー
2階には、ブランド猫の展示コーナーがあります。オリやガラスに隔てられて、各種のブランド猫を鑑賞できます。
通路に出ている子もいます。
ガラスケースで爆睡中。
一角には直接猫とふれあえる放し飼いエリアがあり、優しく撫でてあげることもできます。
高原の緑は、イエ猫の目にどう映るのか。
みなさん、さわっても無視して熟睡しています。
こちらは猫グッズの展示コーナー。販売しているのではなく、あくまでコレクションの展示です。
お土産に猫グッズを買いたい方は、1階フロント横にミュージアムショップがあります。
アクセス、行き方、駐車場
駐車場は十分な数があります(無料)。数十台分ですが、小さい施設で平均滞在時間が短いので、夏休みのお盆の時期でも満車にはなっていませんでした。
電車とバスでアクセス
公共交通機関で行く人は殆どいないようです。行きも帰りも、もよりのバス停で1時間一便の路線バスに乗降したのは私たちだけでした。
伊豆急の「伊豆高原」駅がアクセスの起点になります。東京からなら特急の踊り子号で行くか、または各停の場合は熱海で乗り換えると直通で「伊豆高原」駅まで行けます。JRの線路は伊東駅までで、そこからさきは伊豆急に乗り入れます。
伊東駅から伊豆高原駅までは伊豆急の線路なので、JRの青春18切符は使えず、出札時に660円を余分に払って精算する必要があります。
伊豆高原駅のバス乗り場(1番乗り場)から、「シャボテン公園行き」のバスに乗ります。
ちなみに、「シャボテン」とは「サボテン」のことです。
「シャボテン公園行き」のバスは3路線あります。そのうち、猫の博物館の最寄りバス停である「大室高原七丁目」を通るのは、「桜並木経由 シャボテン公園行き」の一路線だけです。
下の時刻表で、毎時45分に出ているのが「桜並木経由 シャボテン公園行き」です。ほぼ1時間に一便あります。
6つ目の停留所「大室高原七丁目」で下車します。所要時間は10分程度です。
「大室高原七丁目」でバスを降りたら、そのまま進行方向に向かって100メートルほど歩くと、左側に「猫の博物館」があります。
帰りのバス(伊豆高原駅行き)の時刻表はこちら。ほぼ1時間に一本あります。
現地に1時間と少し滞在すると、ちょうど帰りのバスに乗れるようです。
徒歩でも行けます
伊豆高原駅から猫の博物館まで、徒歩だと40分くらいです。道路はきれいに整備され、途中までは歩道もあるので、天気が良ければ、緑のなかを気持ちよく歩けると思います。
タクシーの場合
タクシーは、行きは伊豆高原駅前のタクシー乗り場から乗れます。帰りは、空車を拾うことになりますが、猫の博物館前は伊豆高原駅に向かう幹線道路なので、わりと空車が通っていました。わたしがバスを待っていた5分程度の間に、3台、空車のタクシーが通っていきました。伊豆高原駅までの料金は1200円程度とのことです。
おすすめできます
猫の博物館、おすすめです。
年中無休で、営業時間(開館時間)は午前9時から午後5時です。
なお、博物館内には飲食施設はありません。周囲には多少レストランやカフェがあったようですが、基本的には住宅地(別荘地?)なので、そちらの用事は別の場所で済ませたほうがよさそうです。