田代島について
田代島の概要
田代島は宮城県石巻市に属する島。石巻市街地からの距離は約17km。
- 所在地:宮城県石巻市
- 面積 :2.92k㎡
- 周囲 :11.5km
- 産業 :漁業と観光業。牡蠣の養殖。
- 人口 :54人(令和4年現在) 高齢化進行中
- 猫 :100匹以上(と言われる)
🐾 猫の島としての田代島
もともとは釣り客くらいしか訪れない地味な存在だった田代島。しかし、2006年に転機が訪れました。テレビで猫が多い島として紹介されたのです。
田代島は「猫の島」として有名になり、2008年には年間約3000人もの人が猫を見るために来島しました。
仙台から日帰り可能というアクセスのよさもあって、「猫の島」田代島の勢いは止まらず、2010年には年間約12000人もの猫好きが田代島に上陸しました。
今では「Cat Island,Tashiro」として国外でも広く認知されるようになり、外国人観光客も多く訪れます。
🏡 2つの集落 仁斗田・大泊
田代島には「大泊」と「仁斗田」の2つの集落があります。仁斗田は「にとだ」と読みます。2つの集落以外の場所は、基本的に山林です。
両方の集落に港があり、どちらにも石巻からの船が寄港します。
集落の規模は仁斗田が何倍も大きく、猫が多いのも仁斗田です。
仁斗田の路地には、どこでもあたりまえのように猫がいます。飼い猫と野良猫の中間のような存在。町に溶け込んで暮らしています。
猫だけではなく、仁斗田の集落内には、売店、民宿3件、飲料自動販売機、水洗の公衆トイレなど、旅行者の助けになる各種インフラがあります。集落のはずれの高台には、石巻市営のロッジ村が広がっています。
一方、大泊の集落は、釣り人用の民宿が1件あるだけの、小さな漁村です。猫もいることはいますが、少ないです。
2つの集落は徒歩40分ほど離れています。時間的な制約でどちらか一方しか行けないなら、仁斗田を選んでください。
わたしは、2つの集落を両方まわるために、
◆朝〜昼過ぎ:仁斗田を散策
↓ (山の一本道を徒歩25分)
◆猫神社を見学
↓ (山の一本道を徒歩15分)
◆午後:大泊港から最終便に乗船
という行程で動きました。
田代島へのアクセス
田代島への行き方を説明します。アクセスの起点はJR石巻駅です。
石巻市は、宮城県では仙台に次ぐ第二の都市です。仙台駅からJRまたは高速バスで石巻駅まで約1時間。駅周辺にはビジネスホテルや食堂・飲食店が多数あります。
仙台から日帰りで田代島を訪問するなら、JR石巻駅に朝8時頃に到着するように動いてください。石巻駅からフェリー乗り場までは徒歩15分です。
🚢 フェリーと高速船について
田代島へのフェリー「網地島ライン」は、JR石巻駅から徒歩15分の桟橋から1日3便でています。
船は2つの島(田代島、網地島)を経由して、牡鹿半島の鮎川港まで行きます。田代島では、2つの港(大泊、仁斗田)に寄港します。猫に会いに行くなら、仁斗田港で下船します。
石巻市内の乗船場は2箇所
石巻市内の乗船場は、
- 市街地にある「中央発着所」
- 河口に近い「門脇発着所」
の2箇所です。
市内を反時計回りに走る循環バスが、駅と発着所を結んでいます。
船は、全便が両方の乗船場にとまります。
どちらの発着所からでも乗船できますが、
- 徒歩なら、JR石巻駅から徒歩15分の「中央発着所」が便利です。
- マイカーで行く場合は、門脇発着所に無料駐車場があります。
中央発着所オフィス
宮城県石巻市中央一丁目14番5号
電話:0225-93-6125
👣 駅から乗船所まで徒歩15分
JR石巻駅から中央発着所までバスでも行けますが、そのバスは市内をぐるっと大回りするので、歩くほうが早いです。
石巻駅から徒歩の道順
商店やホテルが並ぶ石巻のメインストリートを歩きます。下記の説明を読んでいただければ、道に迷うことはないです。
駅前の大通りを直進
↓(150m)
三越(小規模ですが、あの三越です)がある角を左折して商店街(アーケード街)を直進
↓(600m)
突き当りの交番(石巻中央交番)があるT字路を右折
↓(200m)
中央発着所
🚌 あえてバスで行くなら
石巻駅から中央発着所まで、市内を循環するバスでも行けます。ただし、本数が少なく、船への乗り継ぎがよくないため、行きは時間が不足気味で、帰りは時間のロスがあります。
石巻中央発着所へのバス
駅前ロータリーからミヤコーバス山下門脇線に乗車し、中央一丁目バス停で下車。徒歩1分。
(乗り継ぎの例)
往路
│8:30石巻駅前
│8:46中央一丁目バス停
↓発着所まで徒歩1分
│9:00中央発着所
│9:44田代島 着
復路
│15:35田代島 発
│16:24中央発着所
│17:06中央一丁目
│17:13石巻駅
【ミヤコーバス山下門脇線時刻表】
(反時計回りの循環バス・逆回りはありません)
🚗 マイカーなら門脇発着所へ(無料駐車場あり)
河口付近にある「門脇発着所」には乗客用の無料駐車場があります。自動車でアクセスする場合は、こちらの乗り場が便利です。
門脇発着所は、Google map上では「石巻発着所」と表示されています。
フェリーの料金・時刻表
💰 料金
田代島へは2隻の船が交互に就航しています。
- 高速船(シー・キャット)
- カーフェリー(マーメイドⅡ)
所要時間は違いますが、料金はどちらも同じ1,250円(片道)です。
⌚ 時刻表・欠航情報
田代島行きの船の時刻表は公式サイトで確認できます。乗船券の販売開始は、出航時刻の1時間半前です。
天候等の理由で欠航する場合は、ツイッターで告知があります。
🚢 石巻→田代島
日帰りなら、第2便(9時発)または第3便(12時30分発)のどちらかで島に渡ります。第4便だと帰りの船がありません。
行き | 石巻 | 田代島 | ||||
中央 | 門脇 | 大泊 | 仁斗田 | |||
2便 | 高速船 | 9:00 | 9:10 | → | 9:36 | 9:44 |
3便 | フェリー | 12:30 | 12:42 | → | 13:24 | 13:34 |
4便 | 高速船 | 15:30 | 15:40 | → | 16:06 | 16:14 |
フェリーは、まず大泊港に寄港しますが、猫が多いのは仁斗田なので、大泊で下船せず仁斗田まで行くことをお勧めします。
🚢 田代島→石巻
帰路は午後3時30発の船が最終ですが、海が荒れると欠航するので、様子を見て判断してください。
帰り | 田代島 | 石巻 | ||||
仁斗田 | 大泊 | 門脇 | 中央 | |||
1便 | 高速船 | 7:55 | 8:02 | → | 8:35 | 8:42 |
3便 | 高速船 | 13:55 | 14:02 | → | 14:33 | 14:40 |
4便 | フェリー | 15:30 | 15:35 | → | 16:20 | 16:27 |
なお、島にはチケット売り場はないので、帰りは桟橋で船に乗り込んでから、船内で乗船料を支払います。
田代島の案内・地図
旅行者に役立つ田代島の情報をご紹介します。
田代島の観光マップ
田代島のイラスト観光マップを、マンガアイランド(石巻市営のロッジ村)が提供しています。
下記のリンクからPDF形式の地図を入手可能です。
ロッジの料金表等もこちらに掲載されています。
買い物・飲食・トイレ
🍽 飲食・買い物
食事は持参をおすすめします。
- 食事は、石巻市内でおにぎりや弁当、パンなどを購入して持参する人が多いです。石巻駅の構内にコンビニ(ニューデイズ)があります(朝6時30分開店)。
なお、JR石巻駅からフェリー乗船場までの道筋には、コンビニはありません。 - 飲み物は、島の仁斗田港の近くに自動販売機があります。
- 仁斗田集落内に、ねこグッズ等を扱うショップ「クロネコ堂」があります(不定休)。
クロネコ堂公式ツイッター - 仁斗田から大泊に行く道の途中、廃校になった田代島小学校の跡地を利用して、旅行者のための休憩所「島の駅」が運営中です。猫グッズや海産物を販売しています。本格的な食堂はありませんが、お茶や軽食の提供があります(不定休)。
島の駅 公式サイト
🚻 トイレ
島内の公衆トイレは3箇所。
- 仁斗田港の近くに公衆トイレがあります。震災後に再建した新しい施設なのでキレイです。
- 丘の上のマンガアイランドの管理棟の裏手に水洗トイレがあります。
- 猫神社から約200mの「島の駅」敷地内に、旅行者用のトイレがあります。
❌ 猫へのエサやりは禁止
島内では猫への餌やり禁止です。観光客が多いので、みんながエサをやると食べ過ぎになります。猫の健康に配慮しての措置です。
餌を持参した場合は、島内のキャットフードポストに投入して寄付してください。島民の方が有効に活用してくださるそうです。
田代島の宿泊
田代島の宿泊施設は、民宿またはロッジです。
🏠 仁斗田の宿
猫が多いのは仁斗田集落なので、猫が目的の方は普通は仁斗田に宿泊します。
マリンライフ(民宿)とマンガアイランド(ロッジ)は、ネット予約が可能です。宿代は民宿で8000円〜10,000円程度(1泊2食)。詳細はリンク先を御参照ください。
- 民宿 マリンライフ TEL0225-21-4122
- ロッジ マンガアイランド TEL0225-21-4141
- 民宿 網元 TEL0225-98-2316
- 民宿 ふじや TEL0225-98-2338
🏠 大泊の宿
大泊には、釣り目的の方が宿泊されるようです。民宿「はま屋」の公式サイトには、釣り船の料金表なども掲載されています。一泊2食9800円。
- 漁師民宿 はま屋 TEL0225-98-2620
関連リンク(旅行記等)
田代島に関するリンク集です。旅行プランの参考にしてください。
わたしが数年前に書いた旅行記です。まだ震災の被害が色濃く残っているころのものなので、今となっては古くなっている情報もあります。
仙台市内に前泊し、早朝にJRで石巻に移動。午前中に田代島に渡って、午後の船便で石巻市に戻りました。その往復の旅程を書いています。
わたしの旅行記の続きです。田代島の猫の様子や、猫神社、廃校になった小学校、島の雑貨屋さんやトイレ情報などを書いています。
田代島の民宿です。宿泊費や料理、室内写真、釣り船など詳しい情報が掲載されています。
ただし、この「はま屋」があるのは大泊地区です。猫が多い仁斗田地区へは徒歩で40分ほどかかります。猫だけが目的なら、仁斗田地区の民宿に宿泊するほうがベターです。
田代島の民宿の宿泊記。宿の雰囲気がよくわかります。予約電話番号もあり。仁斗田地区にある民宿なので、猫が目当ての人にもよろしいかと思います。
個人ブログ。田代島の猫の写真、動画、猫漫画など。
東日本大震災からの復興を目指すNPO法人の公式ブログ。島の最新情報が紹介されています。
田代島の猫たち
田代島の猫のかわいい姿を少しだけ紹介します。わたしが自分で撮影した動画もあります。
田代島のねこ達〜ねこぱらだいす〜(ユーチューブより)
田代島 海辺の猫(仁斗田の海岸にて)
波にさらわれないか、ハラハラしながら撮影しました。
田代港 長毛種の猫(仁斗田集落にて)
電柱で爪とぎするキジトラ。田代島の電柱は木製です。