猫猫寺の謎を解明しに行きました

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猫猫寺の謎

京都の猫寺というワードでウェブ検索すると、検索結果の1ページ目はほぼ「猫猫寺」の記事で埋まります。しかしこの「猫猫寺」は、お寺ではありません。

それでは猫猫寺とは、いったい何?

この疑問を解決するために、猫猫寺に行ってきました。その結果わかったことを、ひとことでまとめると、

猫猫寺は、加悦雅乃さんという画家の作品を展示する私設美術館

です。

加悦雅乃(かや みやの)さんは1999年生まれ、現在22歳の若い画家で、猫の絵を専門に描いていらっしゃいます。「猫猫寺」を運営しているのは加悦雅乃さんのお父さんとお母さんです。ご両親とも本業は美術家です。

加悦雅乃さん

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加悦雅乃さんは、11歳のときに描いた猫の絵で展覧会に入賞。以来、猫をモチーフにした絵を描き続け、著名な展覧会やコンテストに入賞を重ねてきました。

最近はメディアに取り上げられることも多く、「マツコの知らない世界」で紹介されたこともあるそうです。

猫猫寺を訪問しました

猫猫寺を訪問してきました。実を言うとあまり期待していなかったのですが、予想に反して、とても面白かったです。

外観はお寺に寄せているわけではなく、普通の古民家というか、観光地のみやげもの屋兼甘味屋さん、みたいな佇まい。

築100年を超える古民家を、相当な費用をかけて整備されたそうです。

手動の扉をあけて玄関に入ると、(たぶん)加悦雅乃さんのお母さんが入場券を販売してくれました。お母さんは日本画家です。

猫の障子絵

訪問者のブログで紹介されることの多い、猫の障子絵です。「招き猫の間」と題がついています。

なかなか面白いですね。

こちらは「天使猫の間」

こちらの日本画風の障子絵は、猫は加悦雅乃さんが描き、桜はお父さんが描いた、親子共作とのことです。

お父さんは、神社仏閣の装飾を修復したり、寺社に納める絵を描いたりする職人さんです。

ちなみに、猫猫寺から徒歩3分の九頭竜大社には、お父さんが描いた龍の絵が奉納されています。九頭竜大社は、日本電産の永守重信社長が経営難に陥ったときに鑑定を依頼して、ご神託に従って倒産を免れたという逸話で有名ですね。

ギャラリー

こちらの小部屋(ギャラリー)には、加悦雅乃さんがキャンパスに描いた作品が展示されています。

11歳で描き、最初に賞を受賞した猫の絵はこちら。小学6年生とは思えない完成度ですね。

こちらは、17歳のときに描き、フランスのサロン・ドートンヌに最年少で入賞した作品とのことです。

加悦雅乃さんは、作品に金色を多用します。

ちなみに、Google検索で加悦雅乃と言うキーワードを入れると、サジェストで「加悦雅乃 クリムト」と表示されることがあります。誰かがこのキーワードで検索していると言うことですが、その人はおそらくこういう金色の使い方やデフォルメを見て、クリムトを連想したのでしょうか。

こちらのカラフルな猫は、15歳ときの作品とのことです。

猫猫寺の「本堂」

猫猫寺で、まあまあ「寺」っぽい演出はこの部屋だけです。

天井には44人の作家による天井画。突き当たりの右側は猫の仏様、左側は猫耳つき勾玉が御神体として祀られています。

この演出というか世界観を突き詰めるための膨大な手間に、敬服いたします。

窓の下を流れる川は、鴨川の支流の高野川(たかのがわ)です。

加悦雅乃さんの個展会場

地下1階はBarになっていますが、普段は猫猫寺の来館者には開放していないそうです。たまたまこの日は、このスペースを使って加悦雅乃さんの個展が開催されていて、無料で見学できました。

ちなみにわたしは、この個展が見れたから満足できたのかも知れません。1階の猫猫寺だけだったら、ちょっと物足りなかったかも。

この個展は、2022年2月22日から5月20日まで開催されます。

個展会場の絵には値札がついていました。ハガキ大の作品で55,000円。すでにかなりの作品が売約済になっていました。

バーカウンターにも、作品が並びます。

こちらは松山庭園美術館の展覧会でグランプリを受賞した作品。

こちらは、普段使っている画材でしょうか。

加悦雅乃さんのYoutubeチャンネルに、制作中の動画がありました。

加悦雅乃 ライブイベント IN 大丸梅田店

2020年に大丸梅田店で実施された「ねことしあわせDAYS」のイベントでのライブペイントとのことです。

猫のグッズショップ

玄関入って最初の部屋は、猫のグッズショップになっています。色々な作家さんの手による一点ものの猫グッズが多いとのこと。

猫猫寺のアクセス・利用案内

猫猫寺は、京都の市街地から大原に向かう途中にあります。わたしは、河原町三条から京都バス17号系統「大原」行きに乗車しましたが、地下鉄「国際会館駅」からバスに乗る方が早いし、バスの本数も倍くらいあって便利です。

バスを「神子ヶ淵」で降りて、前方に2分ほど歩くと猫猫寺につきます。なんとバス停の路線図に「猫猫寺 徒歩2分」という表示がしてありました。

なお、「神子ヶ淵」は、700円のバス1日券の乗車可能エリアを外れています。片道あたり170円の追加料金が必要です。1100円のバス地下鉄1日券ならば、追加料金不要で乗車できます。

猫猫寺の利用案内

  • 所在地:京都市左京区八瀬近衛町520
  • 営業時間:11時〜17時
  • 定休日:火曜日
  • 入場料:500円
  • 最寄りバス停:京都バス「神子ヶ淵」徒歩2分
  • 最寄り駅:叡山電鉄「八瀬比叡山口駅」徒歩20分
  • 駐車場:十分にあります
  • 公式サイト:猫猫寺 開運ミュージアム

猫猫寺、なかなかおもしろかったです。猫と美術がお好きな方は、訪問してみてはいかがでしょう。

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