浄瑠璃寺の猫たち
浄瑠璃寺は、京都の南の端、奈良県に近い山中にあるお寺さん。1047年創建、真言律宗の古寺です。和辻哲郎の「古寺巡礼」でも紹介された名刹。本堂と三重塔は国宝です。
そんな日本を代表する名刹に、20匹の猫が暮らしている。なんか不思議ですよね。
浄瑠璃寺
浄瑠璃寺は、平安末期建造の本堂と三重塔、阿弥陀如来像、四天王像が国宝、その他にも多くの重要文化財を有する名刹中の名刹です。
名刹ですが、全体としてとても簡素な造りになっています。参拝者が最初に目にするのは、この小さな門。
あまりの簡素さに、心を打たれました。
門を抜けると、浄土世界をイメージして設計された浄土式庭園が広がります。境内に入った瞬間、異世界に足を踏み入れたかのような軽いショックに襲われました。
正体不明のエネルギーに包まれたような感覚。
門を入って右手に本堂、左手の少し高い位置に三重の塔。どちらも国宝です。本堂と三重塔の間には、興福寺から移った僧が掘ったと言われる大きな池があります。
三重塔は、治承2年(1178年)に、京都の一条大宮から移建したものとのことですが、元々どこの寺院にあったものかはわからないそうです。
三重塔の内部には薬師如来が安置されています。浄瑠璃寺という名称はこのお寺の最初の本尊がこの薬師如来だったから、とも言われます(薬師如来は「東方浄瑠璃世界」に住むとされます)。
朽ちた木船が、雰囲気ありすぎです。
鐘楼
本堂内には、国宝の9体の阿弥陀如来(九体阿弥陀像)と四天王像が安置されていますが、本堂内撮影禁止なので写真は撮れません。拝観はできます(拝観料400円)。
浄瑠璃寺の猫たち
浄瑠璃寺には、現在約20匹の猫がいます。天気が良ければ境内を自由に散歩する姿が見れますが、あいにくこの日はかなりの雨。浄土で遊ぶ猫の姿は見れませんでした。
こちらは、本堂の拝観受付所。ひざの上でくつろぐ黒猫と、こちらを見つめるキジトラ。
御朱印担当のキジトラさん。
結構な雨が降っているので、みんなスッと通り過ぎて行ってしまいます。
お札の返却箱に乗る黒猫さん。
社務所の庇の下にいたハチワレ。
下の写真はごちゃごちゃしてわかりにくいのでキャプションつけました。左は本堂、右は拝観受付所からの通路。こんな感じに、どこにでも猫がいる感じです。
帰り際にさらに1匹発見。
晴れた日なら庭園で子猫が遊ぶ姿が見れるそうです。
浄瑠璃寺の土産物屋の猫たち
浄瑠璃寺のバス停のすぐ前に、古い建物を使った土産物屋さんがあります。その土産物屋さんにも数匹の猫が飼われています。
ビニール傘を買ったついでに、猫の写真を撮らせてもらいました。
猫の行動範囲は意外と狭いので、浄瑠璃寺の猫と、土産物屋の猫は、おそらくお互いの存在を知らないんだろうな。
浄瑠璃寺のアクセス
浄瑠璃寺は山の中のお寺ですが、JRの加茂駅からコミュニティバスが1時間に一本あり、お寺の近くまで30分程度で行けます(片道400円)。
なお、コロナの影響で、本来30分に1本のバスが、現在は1時間1本に減便されています。ご注意ください。
コミュティバスと言っても、都バスと同じ普通のサイズのバスです。
このバスが、こんな細く曲がりくねった道を走っていきます。運転手さんすごい。
帰りのバスも1時間に一本です。社務所の前に手書きの時刻表があるので、確認してください。
良い旅と猫との良い出会いを!
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