称念寺【京都の猫寺・動物供養の寺】

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称念寺(猫寺)

称念寺は、京都市上京区の住宅地にある浄土宗知恩院派のお寺。江戸時代初期の慶長11年(1606年)建立の歴史あるお寺です。

観光地ではないので、普段の境内は閑散としていて、敷地内で経営している月極駐車場の利用者がたまに出入りする程度です。

なぜ称念寺は猫寺と呼ばれるの?

称念寺は猫寺と呼ばれますが、境内に猫はいません。なぜ「猫寺」なのか、お寺の入り口に解説がありました。

三代目住職のころには、寺は松平家と疎遠となり次第に荒廃した。寺伝によれば、この三代目住職は猫好きであったが、寺が貧窮しているにもかかわらず、ある夜、愛猫が美しい姫に化身してのん気に舞を舞ったことに怒り、この猫を追放した。

ところが、数日後、猫は住職の夢枕に立って松平家と復縁を取りつけたことを告げ、住職に報恩し、寺は立派に再興したという。

以来、寺では猫の霊を厚く守護しており、本堂前の老松はその愛猫を偲び、伏した猫の姿になぞらえて植えられたものであるといわれる。このことから、称念寺はいつしか「猫寺」と呼ばれるようになったという。

猫の伏した姿を模した老松はこちら。

そう言われてみれば、猫の姿に見えなくもないですね。

ちなみに、先ほど引用した説明が書いてある看板は京都市が設置したものですが、お寺のホームページの説明とはちょっと内容が違っていました。

当寺の云われ「猫の恩返し物語」

お寺のホームページの説明によると、

姿を消した愛猫は数日後、和尚の夢枕に立ち、「明日、寺を訪れる武士を丁重にもてなせば寺は再び隆盛する」と告げました。翌朝その通りに松平家の武士が訪れ、亡くなった姫がこの寺に葬ってくれるよう遺言したと伝え、以後松平家と復縁した寺は以前にも増して栄えました。

細部がやや違うようですが、猫のおかげで復興できたということは確かなようですね。

動物供養

猫のおかげで復興できた称念寺は、動物を手厚く供養するための動物供養をおこなっています。また、境内には動物専用の墓地もあり、個別の小さなお墓のほか、合同供養塔もあります。

動物供養の詳細は、お寺のホームページにあります。

動物供養のご案内

費用的にも意外とお手軽なようです。

猫のお守り

猫寺らしい演出が一つだけありました。本堂のとなりで、猫柄のお守りを拝受できます。

自分で400円を箱に入れて、持って行ってね、というスタイル。お守りを不正に持って行く人もいないでしょうから、これでよいのでしょうね。

猫バージョンのほか、犬バージョン、馬バージョンがあります。

デザイン的には、うーんどうだろう。

称念寺のアクセス

称念寺の最寄りバス停は「乾隆校前」です。付近に鉄道の駅はありません。

京都駅から市バス206号系統に乗車、「乾隆校前」で降りたら目の前の信号を右手に渡り、「寺之内通」を入ります。

5分ほど歩くと、右角に帯屋さん、左角にベンチのある小さな休憩所があります。

その角を左折して50メートルほど先、右手に称念寺があります。

ちょっと面白いと思ったのは、称念寺のお向かいのお宅の前に、猫よけのペットボトルがずらりと並んでいたこと。

とくに深い意味はないんでしょうが、ちょっと面白かったので。

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