京都の寺社と猫スポット
京都はお寺や神社が多い街。なので、猫寺や猫神社も多いです。この記事では、わたしが訪問したことのある京都の猫寺と猫神社、計7箇所をご紹介します。
また、寺社以外の京都の猫スポットを3つご紹介します。
このページでは各所のご紹介を概略のみ書きますので、詳細と訪問記、アクセス情報等は、リンク先の個別記事を参照してください(このブログ内の個別記事にリンクしています)。なお、掲載順はランキングではありません。適当な順序で書いています。
京都の猫寺
京都の猫寺を4つご紹介します。
浄瑠璃寺
京都の南の端、奈良県に近い木津川市加茂町にある浄瑠璃寺は、和辻哲郎の「古寺巡礼」でも紹介された名刹。山のなかの簡素な門を入ると、浄土をイメージした境内が広がります。門を入ったとたん、異世界の浄土に入り込んだような感覚になる‥‥不思議な「気」がただようパワースポットです。
そして、お寺自体の歴史的・文化的価値も素晴らしいですが、浄瑠璃寺は猫寺としても相当に魅力的です。このお寺が「猫寺」である理由は、単純に「境内に猫がたくさんいるから」。
現在、境内に約20匹の猫がいるそうです。浄瑠璃寺はそれほど広いお寺ではないので、猫密度はかなり高いです。
京都の市街地から時間はかかりますが、行ってがっかりすることはない猫寺です。
浄瑠璃寺の訪問記はこちらです。
因幡堂(平等寺・因幡薬師)
因幡堂は、平等寺、因幡薬師とも呼ばれ、その名のとおり薬師如来が御本尊。がん封じのお寺として有名です。
6匹の猫、つまり六猫(むびょう)が、無病に通じるということで、表裏3匹づつの猫を描いた無病お守りをいただけるお寺でもあります。
また、境内の施設では、保護猫の譲渡会を毎月1回実施しています。お寺ご自身も、元は保護猫と思われる猫さんを飼っています。
この猫さんは、境内を自由に歩きまわっています。
四条河原町や四条烏丸から徒歩圏内なので、京都観光の余った時間にでも訪問してみてはいかがでしょうか。
平等時の訪問記はこちらです。
行願寺(革堂)
行願寺は、その由来が猫にかかわりがあるわけでもなく、動物供養をおこなっているわけでもありません。
単純に、境内に可愛い猫がいるから「猫寺」です。
ただ、猫の数は多くないので、強烈な「猫寺アピール」があるわけではありません。でも、このお寺自体は由緒ある高名なお寺ですし、繁華街の四条河原町から徒歩で行ける距離なので、是非是非、訪問してみてはいかがでしょうか。
行願寺の訪問記はこちらです。
称念寺
称念寺は、京都で唯一、自ら公式に「猫寺」を名乗っているお寺です。ただし、境内に猫はいません。
世に言う猫寺には2種類あります。
- 境内に猫が多いから猫寺
- 猫にまつわる由来や伝承があるから猫寺
境内に猫が多いタイプの「猫寺」は、そのときどきの世人が勝手に「猫寺」と呼んでいるだけです。何かの理由で猫がいなくなってしまえば、もう「猫寺」ではなくなってしまいます。
称念寺は、江戸時代の初めころ、このお寺が没落しそうになったとき、住職が飼っていた猫に助けられて復興したという伝承があり、その猫さんへの感謝をこめて自ら「猫寺」を名乗っているとのこと。
時代が変わっても、このお寺が存続する限り、「猫寺」であり続けるのでしょう。
称念寺は動物供養にも力を入れており、境内には動物専用の墓地もあります。
称念寺の訪問記はこちらです。
京都の猫神社
続いて神社です。京都の猫神社を3つご紹介します。
伏見稲荷大社
日本全国に3万もあるお稲荷さんの総本山が、ここ京都の伏見稲荷大社。日本人ならたいてい誰でも、山頂まで続く千本鳥居の写真を見たことがあるはずです。
その長い参道の途中にある休憩所に、結構な数の猫さんが住み着いています。
千本鳥居の参拝ルートはループ状の周回コースになっていて、そこを時計回りで参拝するのが原則。原則どおり時計回りで参拝すると、山頂(一ノ峯)のお参りを終えて下山し、バテ気味のところを、猫さんたちが癒してくれます。
京都駅からJRや京阪電車で数分なので、交通も至便です。
伏見稲荷大社の訪問記はこちら。
梅宮大社
京都市右京区の梅宮大社は、本来は酒造の神様、安産の神様だったのですが、境内で10匹以上の猫を飼うようになってからは、「猫神社」とも呼ばれています。
宮司さんが保護した野良猫が子猫を産み、いつしかここは猫神社になりました。猫さんたちは境内を自由に散歩しています。
猫の写真家として著名な岩合光昭さんも、かつて「世界ネコ歩き」の撮影にいらしたことがあるそうです。
京都の都心から梅宮大社までバス一本で行けます。阪急嵐山線の松尾大社駅からは徒歩圏内です。
詳細は下記の訪問記でどうぞ。
許波多神社
許波多神社(こはたじんじゃ)は、京都府宇治市にある神社です。いまは小さな神社ですが、元は広大な敷地があり、社殿の前で競馬(くらべうま)の神事が行われていたため、許波多神社は「競馬発祥の神社」とも言われます。
なので、本来は「馬神社」なのですが、近年、境内に猫が増えたため、いつの間にか猫神社とも呼ばれるようになりました。
たくさんの猫さんが住んでいるはずですが、わたしが行ったときは天候が悪く、写真の黒猫さんにだけご挨拶しました。やや心残り。運が良ければ、参道で昼寝する多数の猫さんに会えます。
詳細は下記の訪問記を参照してください。
京都の猫スポット
番外編として、京都有数の猫スポットである「円山公園」と「哲学の道」、そして、猫のミュージアム「猫猫寺」をご紹介します。
円山公園(八坂神社)
八坂神社の東にある円山公園は、桜の名所であるとともに、猫の名所でもあります。
彼らは、避妊去勢手術を受けたうえで、ボランティアの方に面倒みてもらって暮らしている、いわゆる地域猫です。皆さん毛並みがよいので、そこそこ幸福に暮らしているのだと思います。
猫同士の関係は良好のようですが、この距離感と配置が、猫特有の社会を感じますね。
円山公園全体で、少なくとも10数匹はいそうです。夕方に行くと、会える可能性が高いと思います。
詳細は下記の訪問記を参照してください。
哲学の道
哲学の道は、東山地区の琵琶湖疏水分流沿いの散歩道です。全長2キロ程度の哲学の道のうち、南端付近が猫スポットになっています。
彼らはいわゆる地域猫です。ボランティアの方がエサやりをしていて、観光客のエサやりは禁止されています。
哲学の道全体では2,3箇所の猫スポットがあり、合計20匹程度の猫がいるそうです。
哲学の道の詳細は下記の訪問記を参照してください。
猫猫寺
Googleで「京都 猫寺」と検索すると、トップに表示されるのは、この「猫猫寺」。
しかし、猫猫寺はお寺ではありません。加悦雅乃さんという画家の作品を展示している私設美術館です。運営は加悦雅乃さんのご両親。
加悦雅乃さんは、ひたすら猫だけを描く22歳の若い画家です。十代初め頃に本格的な制作活動を始め、10年ほどの活動歴のなかで国内外の著名な展覧会に入選し、独自の作風が高く評価されている方です。
猫が好きな人のみならず、美術が好きな人も楽しめる。そんな場所です。詳細は下記の訪問記を参照してください。
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以上、わたしが訪問したことのある京都の猫スポットをご紹介しました。京都観光の空き時間にでも、ふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか?